面白き 事もなき世を 面白く
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なんとセイコーマート弁当事件で、担当者が来るでもなく電話でもなく、
淡々と分析結果を載せた文書が郵送されてきた。
アレは鶏肉だったと書いてあった。またその文書には、
入っていたものとは明らかに形の違う肉片の写真が載っていたが、
何度も言った「調べたら肉でした。食えるんだからいいじゃねぇか。」
・・・みたいな、そんな問題じゃねぇんだぞ! と・・・
すると担当者は「もちろんです。真剣に対応させていただきます。」
って答えといて、結果だけを、それも郵送でか?( ̄~ ̄;)
すぐさま反撃に出ようと思っていた矢先、、、
そんな事は後回し、どーでもよくはないがそんな場合じゃないと云う
訃報が飛び込んできた。
淡々と分析結果を載せた文書が郵送されてきた。
アレは鶏肉だったと書いてあった。またその文書には、
入っていたものとは明らかに形の違う肉片の写真が載っていたが、
何度も言った「調べたら肉でした。食えるんだからいいじゃねぇか。」
・・・みたいな、そんな問題じゃねぇんだぞ! と・・・
すると担当者は「もちろんです。真剣に対応させていただきます。」
って答えといて、結果だけを、それも郵送でか?( ̄~ ̄;)
すぐさま反撃に出ようと思っていた矢先、、、
そんな事は後回し、どーでもよくはないがそんな場合じゃないと云う
訃報が飛び込んできた。
札幌十二使徒教会の設立者、オイラの心の父、ルドルフ・カイテン牧師が、
去る7月10日・・・たぶん東部時間の事だと思うので日本では11日、
交通事故で天国に召されたと云う。
虚脱感と、なんで知らせがこんなに遅く来るのかと云う腹立たしさと、
いろいろ入り混じって何も手につかない。
今の気持をココにぶち蒔けていく内に整理がつくのではないかと思い、
無我夢中でキーを叩いている。
かつては兄弟姉妹などと呼び合っていた上っ面だけの偽善者共。
離婚後すぐに付き合った教会員の女性がいたが、
後で聴いた話では離婚前からの付き合いだったなどと下賎な噂話があったり、
ソレを鵜呑みにした牧師になりたての松○と云う青二才。
しかしオイラが十二使徒に通わなくなったのは、
その一部のヴァカ共のツラを見飽きたからではなく、
別れた女房は高校生の頃からの十二使徒教会員で、
彼女にとって十二使徒はなくてはならない場所、オイラはそう考えた。
だからオイラが教会から去るのが一番いいと考えたのだ。
だってどのツラ下げて、別れた夫婦が日曜ごとの礼拝に顔を合わせて、
「おはようございます。ハレルヤ~」なんてゾッとするぜ。ねぇ?(笑)
離婚した時、既にカイテンさんは退職され、アメリカに帰国されていた。
カイテンさんにとってもオイラの別れた女房も大切な存在だったから、
カイテンさんが怒るだろうなぁ。。。と、よく頭を過ぎった。
あ、でもオイラがなんか仕出かして別れたんじゃないから、念の為(苦笑)
カイテンさんはオランダからの移民で、WWⅡはナチ占領下で過ごした。
戦後すぐに闇市で買ったナチのコートを着て、単身アメリカに渡った。
17歳の時だった。・・・そのナチのコートにはナチのエンブレムが
付いたままで、アメリカに上陸してすぐFBIに連行されたそーな(爆)
やっぱオチャッピーだ。
カイテンさんは、真珠湾攻撃部隊総指揮官で、戦後牧師になられた
淵田美津雄海軍大佐(終戦時)とも交流があり、
オイラの長編小説『廓清の翼』のアイデアはそこから生まれた。
カイテンさんはよく、礼拝の説教中に「信じたいですね。」と言った。
若い、偏執狂的(オイラに言わせれば)な牧師のように
「信じまーす! ハレルヤ! アーメン!」では、それはファッショだろ。
なんと答えればいい? 「ジーク・ハイル!」か?
『見える、と言うところにあなたがたの嘘がある。』とは聖書の言葉。
我々、たかが人間なんぞは常に『否、否、否』であるべきだ。
カイテンさんの説教は難解だ。・・・だから眠らない(笑)
何を言わんとしているのか知ろうと、知らず知らずのめり込んでしまう。
まるでジミー・ペイジのギターソロの様だ(爆)
と、“敬虔”と云う、まるでクリスチャンにかかる冠詞のように使われる
言葉とは縁遠い、地の底のクリスチャンは思う(笑)
カイテンさんには4人のお子さんがいて、一番上はオイラとタメの
ダニエル。オイラと同じハーレー乗りで、カイテンさんもよく
ダニーとオイラがダブると言ってくれた。
二番目がジョンちゃんで、兄貴やオイラにたてつくカワサキ・フリーク。
実は別れた女房が高校生の頃、ジョンちゃんにホの字だった(爆)
ホの字っつー言い方もレトロチックだが昭和ブームっつー事で・・・。
カイテンさんを一度、オイラのハーレーに乗せた事があるが、
デカイ図体でビビリまくっていた。そこがカワイイのだが(笑)
信号待ちで隣に並んだ車から「ソレ、ハーレーですか?」と訊かれ、
オイラが答えるより早く「そー、ハァ~リィ~! イヤッホーーーッ!」
と・・・まるで不良外人だぜ(爆)
話は前後して読む方には申し訳ないが、カイテンさんとの出会い・・・
「私は道であり、真理であり、命である。」
この聖書の言葉はオイラが中坊ん時から心に残っていた言葉で、
ある日、ある理由で憔悴しきったオイラは、
よくあるパターンで宗教を求めた。
この混濁の人生で自らを道であり真理であり命であると言う人物、
イエス・キリストとはどのようなヒトなのかと・・・。
そこで「あなたのお近くの教会を紹介します。」と云う伝道団体に
手紙を書いた。そして紹介されたのが十二使徒教会で、
ソコはオイラのかつての職場の近くで、元は電気量販店の倉庫だった所。
ある日会社で「おい、あの倉庫、教会になったぞ。」と噂にも上った。
またソコは、オイラがガキんちょの頃によくモズ(せみの幼虫)を
獲ったり、プールに通ったりした公園に面していた。
「あぁ、あそこなら知ってる。」と思い、ついに行ってみる決心をした。
たぶん初めて入る教会。中はヒト気がなく、シンと静まり返っていた。
勝手に入っていいものやらと思い、隣接する『エクレシア』と云う
伝道喫茶でその旨を尋ねると、
マスターのY氏が牧師室の場所を教えてくれた。
弧を描く廊下の突き当たり、木彫りのキツツキのノックが付いていた。
「トントン」・・・
「どぅぞ~ ウェルカム!」と言う声が聞こえ、オイラは中へ・・・
「ハロー! ウェルカム! いらっしゃ~い!」と・・・陽気なおっさんだ(笑)
ひと通りの挨拶の後、カイテンさんにオイラの困難を話した。
カイテンさんは時に慈愛の笑みを浮かべ、時に同情の眼を向け、
いちいちウンウンと頷きながら話を聞いてくれた。
そして最後にオイラは突拍子もない事を尋ねた。
「僕はUFOは見た事がありますが、神様は見た事がない。
見えないものをどうして信じられますか?」と・・・
するとカイテンさんは、たぶんオイラの結婚指輪を見たのだろう。・・・
「貴方は奥さんを愛していますか?」と訊き返してきた。
「なぁ~にワケの判んない事言ってんだべ、このアングロ・サクソンは?」
と一瞬思ったけど、日本人の、自分の妻に対する「あの糠ミソ」的な態度
が好きではなかったのと、当然愛してるから結婚したんじゃないかと、
「はい、愛しています。」と答えた。するとカイテンさんは、
「ほ~ 貴方は愛を見た事があるんですか?」と言った。
衝撃に似たものが背筋を走った。参った。降参だ。どーにでもしやがれ(笑)
(因みに、この時のヨメさんとは、十二使徒教会員のヨメさんではない。)
(^_^;A アセアセ
洗礼も受けて何年も経ったある日、その時受けた衝撃について
カイテンさんに話した事がある。・・・すると、
「私も商売ですからねぇ。」と言って、茶目っ気たっぷりに笑った。
あ~、キリがない。
オイラの二度目の結婚式ん時、当然十二使徒で、カイテンさんの司式で。
オイラが『花婿のお色直しで入場』で(爆)
手にはロボット・ハンドル、チームのぶっちぎりに着替えて、
『紫のハイウェイ』で入場すれば、カイテンさんは『ロッキーのテーマ』で、
手にはグローブ、首からスポーツ・タオルでシャドウ・ボクシングを
しながらの入場。。。(爆)
式後、ヨメさんがブーケと靴下止めを投げた後、カンカンを引きずった
ハーレーにヨメさんを乗せ、我が単車チーム10数台で教会前の
月寒公園周辺をパレードした。オイラ達がパレードに出発した後で、
カイテンさんはチャリンコで教会前をパレードしていた(ビデオで観た。)
ったく、オチャッピーなおっさんだ(爆)
悲しい事もあった。カイテンさんの知り合いの不動産屋とオイラ、
それにアメリカに戻っていたジョンちゃんで、ハーレーの並行輸入の
ビジネスを考えていた事があった。
不動産屋は金出すヒト、ジョンちゃんはアメリカでハーレーを仕入れるヒト、
オイラは日本で売るヒトと云う計画だった。
既にソレは動き出し、オイラはその頃やっていた喫茶店を閉めると同時に、
バイク店の店舗、メカニック、安い中古のタイヤチェンジャーなどの
大型工具・・・それらを探しに掛かっていたし、
ジョンちゃんは既に数台、ハーレーをリストアップしていた。
ところが、バブルが弾けた。不動産屋はバックレて行方知れず( ̄□ ̄;)
その後のある日、カイテンさんは牧師室で、日本人のように床に手をついて
オイラに謝ろうとした。自分にも責任があると言う。
慌てたのはオイラだった。そしてそんなマネはやめて下さいと懇願した。
自分の息子のジョンちゃんだって被害に遭ってんのに・・・
牧師室で2人で泣いた。
牧師であるカイテンさんに遠慮したり、親しい付き合いを望まない教会員も
少なくなかった。
聖職者、プロテスタントでは教職者だが、特別と考えるのだろう。。。
でも親しく付き合いのある一派はアルコールのある場所へも・・・
例えば鮨屋やジンギスカンを食べにってのはよく聞いたし、
オイラもよく参加したし・・・。
が、牧師を焼き鳥屋に招待したのはオイラぐらいのものだろう。。。(笑)
「私のお父さんはアル中でした。」と言いながらジョッキをグビグビ(爆)
肝臓の作りが日本人とは違うのではないか? と思っちゃうくらい。
お父さんの話はカイテンさん的には、あれでも心のブレーキのつもり
だったのかも知れない。
カイテンさんが日本での34年の働きを終え、アメリカに帰られる日、
オイラは中古のシルビアの商談を抜け出せなかった。
会社の展示場ではなく他の場所に置いてあったその車を見せ、
お客は気に入ったようだった。
すかさず契約書をと思い、近くのファミレスに入った。
するとそのブス、腹が減ったとヌカシやがった。
カイテンさん出発の時刻が刻一刻と近づいてるってのによ~
そしたらなんとステーキを注文しやがんの!
このブス! てめぇとデートしに来たんじゃねーんだぞ!!
で、契約書にサインっつー時になってからもコンポがど~のこ~の
始まって (~_~メ) ピクピク
とうとう飛行機は離陸してしまった。間に合わなかった (T∇T)
夜、見送った別れた女房のお母さんからベルトとIXΘΥ∑(イクソス)
と彫られたバックルを受け取った。
イクソスとはイエス・キリスト・神の子・救世主と云う言葉のギリシャ語の
頭文字で、ギリシャ語では“魚”を意味する事からキリスト教最古の
シンボルは魚である。・・・蛇足。
カイテンさんはソレをオイラに渡そうと上着のポケットに仕舞っていて、
金属探知機をくぐったそーな。当然鳴り響く警報音。
慌ててカイテンさんはソレをお義母さんに手渡したのだと云う。
最後までなんてオチャッピーなんだぁ。。。
でもでも、あの時は見送りに行けなくってホント、すいませんでした m(_ _)m
今、気付いて読み返したらスッゲー長くなってる。まだまだ尽きないが・・・
ここらでシメに入ろうかな? キリがないから・・・。
でもなんとなく聖句や聖歌の歌詞や、美辞麗句でココを纏める気がしない。
木彫りが趣味で『アメリカの円空』とまで呼ばれたカイテンさん、
フライフィッシングの達人、カイテンさん、
柔道は黒帯・・・何段かは聞いてないが、カイテンさん、
オランダチーズ(ゴーダチーズ)と筋子が大好きだったカイテンさん、
野菜嫌いのカイテンさん、
パウロ・チョー・ヨンギと大ゲンカした(ウワサ)カイテンさん、
牧師のクセに家では戦争映画ばっかり観ていたカイテンさん、
ワガママでオイラより短気で、子供っぽいカイテンさん、
でも説教の時は威厳と尊厳と確信のオーラを放つカイテンさん、
ヒグマのようにでっけーカイテンさん、
いつも暖ったけーカイテンさん、
何度あのキツツキのノックをノックした事でしょう。。。安らかに・・・。
Peace be to you
以前、カイテンさんから教わった God bless you の
オランダ語訳をココに記して、お別れします。
God zegene u
去る7月10日・・・たぶん東部時間の事だと思うので日本では11日、
交通事故で天国に召されたと云う。
虚脱感と、なんで知らせがこんなに遅く来るのかと云う腹立たしさと、
いろいろ入り混じって何も手につかない。
今の気持をココにぶち蒔けていく内に整理がつくのではないかと思い、
無我夢中でキーを叩いている。
かつては兄弟姉妹などと呼び合っていた上っ面だけの偽善者共。
離婚後すぐに付き合った教会員の女性がいたが、
後で聴いた話では離婚前からの付き合いだったなどと下賎な噂話があったり、
ソレを鵜呑みにした牧師になりたての松○と云う青二才。
しかしオイラが十二使徒に通わなくなったのは、
その一部のヴァカ共のツラを見飽きたからではなく、
別れた女房は高校生の頃からの十二使徒教会員で、
彼女にとって十二使徒はなくてはならない場所、オイラはそう考えた。
だからオイラが教会から去るのが一番いいと考えたのだ。
だってどのツラ下げて、別れた夫婦が日曜ごとの礼拝に顔を合わせて、
「おはようございます。ハレルヤ~」なんてゾッとするぜ。ねぇ?(笑)
離婚した時、既にカイテンさんは退職され、アメリカに帰国されていた。
カイテンさんにとってもオイラの別れた女房も大切な存在だったから、
カイテンさんが怒るだろうなぁ。。。と、よく頭を過ぎった。
あ、でもオイラがなんか仕出かして別れたんじゃないから、念の為(苦笑)
カイテンさんはオランダからの移民で、WWⅡはナチ占領下で過ごした。
戦後すぐに闇市で買ったナチのコートを着て、単身アメリカに渡った。
17歳の時だった。・・・そのナチのコートにはナチのエンブレムが
付いたままで、アメリカに上陸してすぐFBIに連行されたそーな(爆)
やっぱオチャッピーだ。
カイテンさんは、真珠湾攻撃部隊総指揮官で、戦後牧師になられた
淵田美津雄海軍大佐(終戦時)とも交流があり、
オイラの長編小説『廓清の翼』のアイデアはそこから生まれた。
カイテンさんはよく、礼拝の説教中に「信じたいですね。」と言った。
若い、偏執狂的(オイラに言わせれば)な牧師のように
「信じまーす! ハレルヤ! アーメン!」では、それはファッショだろ。
なんと答えればいい? 「ジーク・ハイル!」か?
『見える、と言うところにあなたがたの嘘がある。』とは聖書の言葉。
我々、たかが人間なんぞは常に『否、否、否』であるべきだ。
カイテンさんの説教は難解だ。・・・だから眠らない(笑)
何を言わんとしているのか知ろうと、知らず知らずのめり込んでしまう。
まるでジミー・ペイジのギターソロの様だ(爆)
と、“敬虔”と云う、まるでクリスチャンにかかる冠詞のように使われる
言葉とは縁遠い、地の底のクリスチャンは思う(笑)
カイテンさんには4人のお子さんがいて、一番上はオイラとタメの
ダニエル。オイラと同じハーレー乗りで、カイテンさんもよく
ダニーとオイラがダブると言ってくれた。
二番目がジョンちゃんで、兄貴やオイラにたてつくカワサキ・フリーク。
実は別れた女房が高校生の頃、ジョンちゃんにホの字だった(爆)
ホの字っつー言い方もレトロチックだが昭和ブームっつー事で・・・。
カイテンさんを一度、オイラのハーレーに乗せた事があるが、
デカイ図体でビビリまくっていた。そこがカワイイのだが(笑)
信号待ちで隣に並んだ車から「ソレ、ハーレーですか?」と訊かれ、
オイラが答えるより早く「そー、ハァ~リィ~! イヤッホーーーッ!」
と・・・まるで不良外人だぜ(爆)
話は前後して読む方には申し訳ないが、カイテンさんとの出会い・・・
「私は道であり、真理であり、命である。」
この聖書の言葉はオイラが中坊ん時から心に残っていた言葉で、
ある日、ある理由で憔悴しきったオイラは、
よくあるパターンで宗教を求めた。
この混濁の人生で自らを道であり真理であり命であると言う人物、
イエス・キリストとはどのようなヒトなのかと・・・。
そこで「あなたのお近くの教会を紹介します。」と云う伝道団体に
手紙を書いた。そして紹介されたのが十二使徒教会で、
ソコはオイラのかつての職場の近くで、元は電気量販店の倉庫だった所。
ある日会社で「おい、あの倉庫、教会になったぞ。」と噂にも上った。
またソコは、オイラがガキんちょの頃によくモズ(せみの幼虫)を
獲ったり、プールに通ったりした公園に面していた。
「あぁ、あそこなら知ってる。」と思い、ついに行ってみる決心をした。
たぶん初めて入る教会。中はヒト気がなく、シンと静まり返っていた。
勝手に入っていいものやらと思い、隣接する『エクレシア』と云う
伝道喫茶でその旨を尋ねると、
マスターのY氏が牧師室の場所を教えてくれた。
弧を描く廊下の突き当たり、木彫りのキツツキのノックが付いていた。
「トントン」・・・
「どぅぞ~ ウェルカム!」と言う声が聞こえ、オイラは中へ・・・
「ハロー! ウェルカム! いらっしゃ~い!」と・・・陽気なおっさんだ(笑)
ひと通りの挨拶の後、カイテンさんにオイラの困難を話した。
カイテンさんは時に慈愛の笑みを浮かべ、時に同情の眼を向け、
いちいちウンウンと頷きながら話を聞いてくれた。
そして最後にオイラは突拍子もない事を尋ねた。
「僕はUFOは見た事がありますが、神様は見た事がない。
見えないものをどうして信じられますか?」と・・・
するとカイテンさんは、たぶんオイラの結婚指輪を見たのだろう。・・・
「貴方は奥さんを愛していますか?」と訊き返してきた。
「なぁ~にワケの判んない事言ってんだべ、このアングロ・サクソンは?」
と一瞬思ったけど、日本人の、自分の妻に対する「あの糠ミソ」的な態度
が好きではなかったのと、当然愛してるから結婚したんじゃないかと、
「はい、愛しています。」と答えた。するとカイテンさんは、
「ほ~ 貴方は愛を見た事があるんですか?」と言った。
衝撃に似たものが背筋を走った。参った。降参だ。どーにでもしやがれ(笑)
(因みに、この時のヨメさんとは、十二使徒教会員のヨメさんではない。)
(^_^;A アセアセ
洗礼も受けて何年も経ったある日、その時受けた衝撃について
カイテンさんに話した事がある。・・・すると、
「私も商売ですからねぇ。」と言って、茶目っ気たっぷりに笑った。
あ~、キリがない。
オイラの二度目の結婚式ん時、当然十二使徒で、カイテンさんの司式で。
オイラが『花婿のお色直しで入場』で(爆)
手にはロボット・ハンドル、チームのぶっちぎりに着替えて、
『紫のハイウェイ』で入場すれば、カイテンさんは『ロッキーのテーマ』で、
手にはグローブ、首からスポーツ・タオルでシャドウ・ボクシングを
しながらの入場。。。(爆)
式後、ヨメさんがブーケと靴下止めを投げた後、カンカンを引きずった
ハーレーにヨメさんを乗せ、我が単車チーム10数台で教会前の
月寒公園周辺をパレードした。オイラ達がパレードに出発した後で、
カイテンさんはチャリンコで教会前をパレードしていた(ビデオで観た。)
ったく、オチャッピーなおっさんだ(爆)
悲しい事もあった。カイテンさんの知り合いの不動産屋とオイラ、
それにアメリカに戻っていたジョンちゃんで、ハーレーの並行輸入の
ビジネスを考えていた事があった。
不動産屋は金出すヒト、ジョンちゃんはアメリカでハーレーを仕入れるヒト、
オイラは日本で売るヒトと云う計画だった。
既にソレは動き出し、オイラはその頃やっていた喫茶店を閉めると同時に、
バイク店の店舗、メカニック、安い中古のタイヤチェンジャーなどの
大型工具・・・それらを探しに掛かっていたし、
ジョンちゃんは既に数台、ハーレーをリストアップしていた。
ところが、バブルが弾けた。不動産屋はバックレて行方知れず( ̄□ ̄;)
その後のある日、カイテンさんは牧師室で、日本人のように床に手をついて
オイラに謝ろうとした。自分にも責任があると言う。
慌てたのはオイラだった。そしてそんなマネはやめて下さいと懇願した。
自分の息子のジョンちゃんだって被害に遭ってんのに・・・
牧師室で2人で泣いた。
牧師であるカイテンさんに遠慮したり、親しい付き合いを望まない教会員も
少なくなかった。
聖職者、プロテスタントでは教職者だが、特別と考えるのだろう。。。
でも親しく付き合いのある一派はアルコールのある場所へも・・・
例えば鮨屋やジンギスカンを食べにってのはよく聞いたし、
オイラもよく参加したし・・・。
が、牧師を焼き鳥屋に招待したのはオイラぐらいのものだろう。。。(笑)
「私のお父さんはアル中でした。」と言いながらジョッキをグビグビ(爆)
肝臓の作りが日本人とは違うのではないか? と思っちゃうくらい。
お父さんの話はカイテンさん的には、あれでも心のブレーキのつもり
だったのかも知れない。
カイテンさんが日本での34年の働きを終え、アメリカに帰られる日、
オイラは中古のシルビアの商談を抜け出せなかった。
会社の展示場ではなく他の場所に置いてあったその車を見せ、
お客は気に入ったようだった。
すかさず契約書をと思い、近くのファミレスに入った。
するとそのブス、腹が減ったとヌカシやがった。
カイテンさん出発の時刻が刻一刻と近づいてるってのによ~
そしたらなんとステーキを注文しやがんの!
このブス! てめぇとデートしに来たんじゃねーんだぞ!!
で、契約書にサインっつー時になってからもコンポがど~のこ~の
始まって (~_~メ) ピクピク
とうとう飛行機は離陸してしまった。間に合わなかった (T∇T)
夜、見送った別れた女房のお母さんからベルトとIXΘΥ∑(イクソス)
と彫られたバックルを受け取った。
イクソスとはイエス・キリスト・神の子・救世主と云う言葉のギリシャ語の
頭文字で、ギリシャ語では“魚”を意味する事からキリスト教最古の
シンボルは魚である。・・・蛇足。
カイテンさんはソレをオイラに渡そうと上着のポケットに仕舞っていて、
金属探知機をくぐったそーな。当然鳴り響く警報音。
慌ててカイテンさんはソレをお義母さんに手渡したのだと云う。
最後までなんてオチャッピーなんだぁ。。。
でもでも、あの時は見送りに行けなくってホント、すいませんでした m(_ _)m
今、気付いて読み返したらスッゲー長くなってる。まだまだ尽きないが・・・
ここらでシメに入ろうかな? キリがないから・・・。
でもなんとなく聖句や聖歌の歌詞や、美辞麗句でココを纏める気がしない。
木彫りが趣味で『アメリカの円空』とまで呼ばれたカイテンさん、
フライフィッシングの達人、カイテンさん、
柔道は黒帯・・・何段かは聞いてないが、カイテンさん、
オランダチーズ(ゴーダチーズ)と筋子が大好きだったカイテンさん、
野菜嫌いのカイテンさん、
パウロ・チョー・ヨンギと大ゲンカした(ウワサ)カイテンさん、
牧師のクセに家では戦争映画ばっかり観ていたカイテンさん、
ワガママでオイラより短気で、子供っぽいカイテンさん、
でも説教の時は威厳と尊厳と確信のオーラを放つカイテンさん、
ヒグマのようにでっけーカイテンさん、
いつも暖ったけーカイテンさん、
何度あのキツツキのノックをノックした事でしょう。。。安らかに・・・。
Peace be to you
以前、カイテンさんから教わった God bless you の
オランダ語訳をココに記して、お別れします。
God zegene u
※ オイラが撮った物なので、無断掲載、転写は固くお断りいたします。
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